CLUB ON MILLENNIUM NEWS
2025.07
和菓子には練り切りを始め、移り変わる季節を繊細に表現する趣があります。古くから伝えられる行事にちなんで伝わった菓子にも、季節ごとの歳時記を写し取り食すという心が息づいています。七夕を始め夏の行事にちなんだ甘味で、季節の移ろいを感じてみたいものです。
6月30日はちょうど一年の折り返し。夏越の祓は過ぎた半年の無事を感謝し、残りの半年も息災で過ごせるように祈る行事です。氷が大変貴重だった時代に、庶民には手に届かなかった氷片に見立て、白いういろう生地の上に邪気を払う小豆を載せ作られた菓子、水無月。特に京都を中心に夏越の祓のころに食べると無病息災で過ごせるとして、暑気払いの行事食として取り入れられました。
江戸時代に加賀藩から将軍家に氷室の氷雪を献上したことに由来すると言われる氷室開きの日に、金沢の菓子職人が考案した、雪の下で育った麦を用いた麦饅頭を、旧暦の6月1日(新暦では7月1日)の氷室の日に食べるようになったのが氷室饅頭の始まりと言われています。今では麦饅頭だけでなく酒饅頭も多いとか。饅頭の三色は緑が新緑、白が太陽、紅が花を表すと言われ、7月1日には金沢中の菓子店の店先に氷室饅頭が並び、無病息災を願い食べられています。
夏の祭りとして知られる七夕は、中国の故事に由来しますが、神に捧げる神御衣(かんみそ)を織るという日本古来の棚機つ女(たなばたつめ)の伝説などと結びつき、七夕(たなばた)の名で呼ばれるようになったとされます。年に一度だけ会える恋人たちのロマンティックな物語とも相まって、笹の節句とも呼ばれ五節句の中でも最も親しみやすい行事の七夕。星祭の夜には夜空に想いを馳せ短冊に願いを込める、そんなひと時が夏らしい情緒を誘います。
756円
無病息災を願い、夏越の祓に食べられる菓子、水無月は、京都の夏迎えには欠かせない和菓子です。三角形のういろうの上にしっとりとした味わいの小豆を敷き詰めた、宝暦5年(1755年)創業の京菓子の老舗、俵屋吉富の水無月は、白と黒糖の2種。甘さも控えめな上品さです。
2個入、消費期限:当日限り
取扱店舗 西武福井店/そごう:横浜店、千葉店、広島店、大宮店
各店=諸国銘菓売場
※6月28日(土)・29日(日)・30日(月)限定発売。
※西武福井店は6月30日(月)のみの販売となります。
1,250円
加賀藩政期から伝わる氷室開きにちなんだ行事食として、今もなお金沢で親しまれている氷室饅頭は、生活文化に根付く夏の風物詩です。白、紅、緑の三色の素朴な森八の饅頭は、お酒と山芋の風味が広がる酒まんじゅう。ふんわりとした食感の薄皮の中は、しっとりとしたコクのあるこしあんがたっぷり詰まっています。
6個入、消費期限:製造日から2日
取扱店舗 西武池袋本店/そごう横浜店
各店=森八
※7月1日(火)限定発売。
1,512円
見た目も涼やかに濃い青から紫のグラデーションの夜空に、煌めく星屑を散らした、七夕の夜の空を映した美しい羊羹です。京羊羹、琥珀羹の下は味甚羹と小倉羹の2層になったあっさりとした味わい。三十三間堂のはす向かいに店を構える京菓匠・七條甘春堂が供する限定品。冷やして味わうのがおすすめです。
1棹、約200g、賞味期限:製造日から25日
取扱店舗 西武:福井店、秋田店/そごう:横浜店、千葉店、広島店、大宮店
各店=諸国銘菓売場
※なくなり次第終了。
1,512円
七夕の夜空をイメージし、星やハートをモチーフにした5種の一口サイズ、個包装のおかきの詰め合わせです。7月7日の夜空に輝くこと座のベガ・織姫と、わし座のアルタイル・彦星。七夕に願いを託し、煌めく夏夜のロマンティックな物語に想いを馳せてみませんか。
ひとくち慶長(糀醤油)×4・古乃端(アーモンドサラダ)×4・古乃端(煎茶)×4・ミニハート(醤油)×4・ミニスター(青海苔サラダ)×4・玉子煎餅(七夕)×1、賞味期限:製造日から90日
取扱店舗 西武:池袋本店、所沢S.C./そごう:横浜店、千葉店
各店=赤坂柿山
※7月7日(月)までの限定販売。