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期 間 2002年1月2日(水)~1月20日(日)
場 所 そごう美術館(そごう横浜店6階)
開館時間 午前10:00~午後8:00
* 1月2日(水)午前9時30分~午後7時
* 1月3日(木)午前10時~午後7時
* 1月20日(日)午前10時~午後5時
*入館は閉館の30分前までです。
◆入館料◆
大人800(600)円/大・高生600(400)円/中・小生400(200)円
* ( )は前売り及び午後6時以降の入館料
* 1月12日(第2土曜日)は、小・中・高生無料開放日

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【主 催】
神奈川新聞社、TVKテレビ、
【協 力】
久保田一竹美術館、株式会社一竹工房

1月5日(土)・12日(土)
午後2時から

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 久保田一竹が魅了された「辻が花」とは、室町時代から江戸時代初期の間に行われた着物などの染色技法です。「辻が花染」は、染色をする際に布を糸で絞り、染め残しを作ることで模様を表すという技法で、さらに描き染めや刺繍などの装飾がほどこされることもあったようです。名称の由来は定かではありませんが、始まりは、庶民の小袖からで、後には武家など、上流階級の人々のあいだで高級品として愛されていたと言われています。
 久保田一竹が東京国立博物館で、この「辻が花染」に出会い、その美に魅了されたのが20歳の時。それ以来一竹は、過去の模倣ではなく、現在に息づく染色としての独自の「辻が花」を作り出そうと20年間研究に没頭し、後に世界的にも高い評価を受けることになる「一竹辻が花」を発表するのです。
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「辻が花染」に魅せられた一竹でしたが、独自の「辻が花染」創作までの道のりは決して平坦ではありませんでした。1944年には召集、その後敗戦、ソ連への抑留を経験。研究に着手できたのは無事復員した1948年、一竹31歳の時で、「辻が花染」に出会ってから実に11年後のことでした。研究を始めた当初は、従来手がけていた「手描友禅」で生計をたて、40歳のときにやっと本格的な研究に取り組むことができました。その後も失敗を繰り返し、60歳にしてようやく納得のいく作品を完成させ、これを「一竹辻が花」と名付け、1977年に初の個展を開催しました。その後「一竹辻が花」の作品は世界でも高い評価を受け、1990年には、フランス政府より、フランスと世界に芸術的影響を与えたと「フランス芸術文化勲章シュヴァリエ章」を、1993年には文化庁より「文化長官賞」を受賞。1994年には、河口湖畔に「久保田一竹美術館」を建設。さらに、1995年11月から1996年4月にかけては、現存の作家の個展を一度も開催したことのないアメリカ最大の博物館、ワシントンD.C.「スミソニアン博物館」で個展を開催しています。
65年前に一竹が「辻が花染」に出会った時と同様、今日、久保田一竹の「一竹辻が花」は世界中の人々を魅了しているのです。

「一竹辻が花染 宇」
「一竹辻が花 宇」

「一竹辻が花染 秋陽」
「一竹辻が花 秋陽」

展示作品と同じ生地を使用し、手縫いによって作られた小物たち。
バッグ 13,000円 小物入れ 3,500円
他、ハンカチ、スカーフ、アクセサリーなどのアイテムもご用意してます。