西武 西武池袋本店

[10月16日(水)~22日(火)]増田敏也 個展「希少性マスプロダクション」

  • ■会期:2024年10月16日(水)~22日(火)
  • ■会場:8階(南A9)=美術画廊
  • ※最終日10月22日(火)は、当会場のみ午後4時にて閉場いたします。

デジタルの登場から幾時代を経て、現代社会は激しい仮想と現実の狭間に佇む存在となった。
現代の象徴としての「ピクセル」と、心を伝えるアナログの「手仕事」という相反するエッセンスを陶芸に落とし込み、具現化する陶芸家・増田敏也。その表現はモノにとどまらず、喜び哀しみ、火や煙といった物質化の難しい表現にも及びます。
今回は愛されてやまない量産から生まれた工業製品や高級美術工芸品にコミットし、一人ですべての制作を行う増田自身を省み、希少性の意味の思考がテーマとなっています。
陶芸の名品などをモチーフにすることで、これまでの陶芸史へのオマージュとともに視覚情報としての陶芸作品の強調を試みています。ぜひご高覧ください。

<ご挨拶文>
「個展に向けてひとこと」
やきものは人類が生み出した文明として縄文土器などとても長い時間残ると同時に、ちょっとしたことで破損してしまう脆い面を持つ表現媒体です。
デジタルもクラウド上で半永久的にデータが残ると言われている代わりに、ちょっとした衝撃などでクラッシュしてしまう面を持つことを考えると、最近は相反するイメージを持ちつつも共通する部分も多いのではないかと思うようになりました。
デジタルと陶芸、そして自分が生きている時代性や思考の断片を作品に表現することで、この時代だからこそ生まれたやきもの表現として過去に類のない独自性を獲得できるのではないかと考えます。
増田 敏也