西武西武渋谷店

2015年7月15日(水) Think College Vol.33

渋谷ズンチャカ! 〜みんなでつくる、まちの音楽フェス〜

講師:松原大輔 / チーム・ズンチャカ!リーダー、ほか

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世の中の課題に取り組む人のお話を聴いて、一緒に考える講座シリーズ「Think College」。
7月のテーマは「まちのあたらしい“歴史”をつくる」こと。

真夏の渋谷を舞台に、だれもが自由に音楽を楽しめる音楽フェスが開催されました。
1日じゅう、スクランブル交差点や宮下公園、公園通りなど、いたるところで音楽しちゃおう!という、ちょっと画期的なイベントです。

第1回の開催を前に、セッションにパレード、楽器づくりと、もりだくさんな企画を練っていたスタッフからのメッセージをご紹介します。つぎはあなたも、こんな楽しい試みの仕掛け人になってみませんか。

講 座 レ ポ ー ト

自由でハッピーな「参加型」の音楽フェスを!

松原

渋谷ズンチャカ!の企画運営を担うチーム・ズンチャカ!のリーダーをつとめる松原大輔です。渋谷生まれ、渋谷育ち、小さいときからピアノを弾くのが好きでした。渋谷と音楽が大好き。渋谷ズンチャカ!はその2つの要素をもっているので、ぜひ関わりたくてリーダーに立候補しました。

ふつうの音楽フェスは、見たり、聞いたりするものですが、それだけではなく、自分で演奏したり、歌ったり、楽器をつくってしまったりと、参加することに重きをおいた音楽フェス、それが「渋谷ズンチャカ!」です。

企画しているチームも参加型で、みなさん仕事のあとや土日に集まっているボランティアです。つぎのコンセプトも、みんなで考えました。

多様で 自由で ハッピーで オープンで ノーボーダーで、
  音や人との新たな出会いや演奏のきっかけに溢れ、
  ゆるさと余白があって、Just Funであることを大切にする、
  ザ渋谷の街 かつ ワールドワイドで 参加型な、渋谷ズンチャカ!2015を実現!


長すぎとか、要素多くね?とか思われるでしょうが、みんなで話し合った結果、どれも削れないね、全部入れちゃおうということになったんです。

ぼくは渋谷の代々木上原というまちに生まれて、ずっとそこで育ちました。ジャズピアノを弾くので、路上ライブでいろんな人とセッションをしたいなと思って、よく地元の公園とかで演奏していました。

2008年くらいだったでしょうか。高校1年のとき、代々木上原の駅が新しくなりました。そこで仲間と演奏していたら、すぐに警備の人がとんできて、ここは演奏するところじゃないと怒られてしまいました。

一方、代々木公園に行くとそこはけっこう自由なスペースです。土日に行けば、だれもが好きなように演奏したり、ジャグリングしたり、演劇の練習をしたりしています。ぼくたちもそこで演奏するようになって、たまたま通りかかった人や、スケボーで遊んでいる人とも仲良くなりました。好きな音楽を演奏しているだけで、いろんな人と仲良くなれるなら、こんな楽しいことはありません。

そういう場が、たくさんの人が集まる渋谷のまちでできたら、これほどすばらしいことはないし、渋谷ズンチャカ!を中心に、そんな場がどんどん広がっていったらいいなと思っています。

当日の会場は、大きく3つのエリアにわかれます。宮下公園にはメインステージと楽器をつくる場所があり。スケートボードのエリアでラップ教室をやっちゃいます。

いま、クラウドファンディングで、ネット上で支援を募っているのですが、それが実現すれば、渋谷のヒカリエの2階のコンコースに小さなステージもできる予定です。桜丘には、アコースティックなステージがたくさんできる予定です。3つのエリアは少し距離が離れていますが、それをつなぐためのパレードも開催します。

宮下公園にはメインステージの他、ストンプといって、楽器じゃないものを鳴らしてリズムで遊ぶ「日用品でズンチャカ!」だったり、ラップとか、ギターを教えてもらうとか、フットサルのコートにバンドセットを置いていきなり体験できるコーナーがあったらいいねと話しています。聴くだけじゃなくて、自分の音楽を「語る」スペースもあったらおもしろいですよね。

この日の最後を飾るのは「ファイナルセッション」です。いろんなところで楽しんでくれた皆さんが、メインステージに集まって、ひとつの曲をみんなで演奏して歌います。

今年は宮下公園、ヒカリエ、桜丘が中心ですが、ゆくゆくは渋谷区全体でどこでも楽器を鳴らせるような、そんな音楽フェスがつくれたらいいなと思っています。

ハチ公前スクランブル交差点で音楽パレード!

島嵜

チーム・ズンチャカ!に3人いるサブリーダーのひとり、島嵜睦と申します。
私はもともとシブヤ大学の学生で、「Sing!恵比寿」という、恵比寿に音楽にあふれた幸せな1日をつくりたい、という活動に参加していました。

じつは昨年、渋谷ズンチャカ!のプレ開催がありました。ここで「Sing!恵比寿」も、渋谷の青空の下でミュージカルのレ・ミゼラブルの「民衆の歌」を歌うと知り、それはすごく楽しそう!と加わったのがきっかけでした。

このときは、宮下公園の下の交差点のところで、突然歌い出すというフラッシュモブをやりました。まわりは知らない人ばかりでしたが、音楽を通じて知らない人とつながる感覚がすごく楽しかった。それをたくさんの人に知ってもらいたい。そして、渋谷ズンチャカ!をもっといろんな方に知ってもらいたいと思いました。

昨年の会場は、神宮通公園と宮下公園だけでしたが、今回は、先ほどリーダーから紹介があった渋谷のまちなか音楽パレードを開催しようと思っています。

パレードには、「渋谷といえばここ!」というルートを設定しました。まず、桜丘エリアのインフォスタワーをスタートし、モヤイ像、ハチ公、109の前にいたります。公園通りの坂を上がり、ゴールの神宮通公園までの道をつないでいきます。すべて、車を止めて車道を通ります。

いちばんの目玉はスクランブル交差点です。この時間はわたしたちだけの貸し切り。なんとここでも車を全部止めて通ってしまいます。このときは交差点にある大型ビジョンでもズンチャカ!してしまおうという壮大な企画です。

全体の人数はいま、200人を目標としています。アフリカンドラム・ジャンベの一期JAMさんや、クラーク記念国際高校のパフォーマンスコースのみなさんにパレードを盛り上げていただくなど、さまざまなジャンルの方々にも協力をあおぐ予定です。鹿児島の野外イベント・グッドネイバーズジャンボリーの主宰で、ダブルフェイマスというバンドの坂口修一郎さんに先導をお願いしています。

開催に先立って、パレードの中身、企画、演出を一緒に考えるワークショップも企画しています。じっさいにこのルートの歩道を歩きながら、ここでなにをしようといっしょに考えようというものです。

チーム・ズンチャカ!のスタッフは、どんどん増えてはいますが、まだまだ足りない状況です。パレードで旗を持って先導してもらう隊長も募集しております。興味あるかたは、ぜひお声がけください。

コツはまわりのサポートを活かすこと

後藤

2人目のサブリーダーの後藤友希と申します。出身は横浜、趣味は旅行と美術館めぐり。音楽にむりやりからめたところでは、和太鼓もやっています。社会人4年目です。

ズンチャカ!ではボランティア募集を担当しています。12月か1月くらいに事前準備のミーティングがあり、みんなで「どんな役割が揃えば渋谷ズンチャカ!が実現するか?」を書き出して、やりたいものから挙手していったのですが、最後に残ったのがこれだったんですね。

活動としては、とにかく人を集めようと、プレイベントを2回企画しました。1回目は、ジャンベの体験やズンチャカ!のスタッフによるバンド、そしてみんなで「オー・シャンゼリゼ」を歌ったり。2回目は、宮下公園の近くにあって音楽が自由に演奏できるレストランバーで、ジャンベをみんなで叩いたり、自由に歌ったり、いかにもズンチャカ!な時間を過ごしました。

これをどうやって企画したかを簡単にご説明します。1回目が50人規模、二回目は80 人規模でやりました。

まず1回目、50人集めようと決まったのが3週間前のこと。ザ・凡人の私は、場所も決まっていないうえに内容もすっからかんな状態でどうしようと放心状態。でも、まわりのみんなから、「あ、これ知ってるよ」とか「友だちいるから、かけあってみるよ」とか、どんどんアイデアが出てくるんです。内容をどうするかといえば、「バンド組んじゃえばいいじゃん」。私は、それらのアイデアをひたすらまとめることで開催にこぎつけました。なんとか50人以上集まって、時間はすごく短かったんですけど、大盛況でよかったと思います。

2回目は、80名以上が目標です。80名というのは有名人でもいないと集まりにくい人数です。しかもプレイベントと銘打っている以上、ただ一晩楽しければいいというわけではなく、ズンチャカ!に仲間を集めたいというのが一番の目的です。「楽しいイベント」をアピールするだけではいけない、ズンチャカ!とはそもそもなにかを知らせなければいけない。そうした塩梅の難しさを感じながら、SNSやネットを通じての告知につとめました。結局、80名には達せず、70名ちょっとの参加でまずまずの開催となりました。

私は、もともと建築を学んだこともあり、街づくりや地域を盛り上げるようなイベントに興味をもっていました。見ているだけでなく、自分も関わりたいというのがすごくあったので、イメージもよくわらからないまま、もうこの文字だけで楽しそうなズンチャカ!に飛び込んでしまったしだいです。

実際、入ってみたらすごい方々がいっぱいいました。「やりたいけどやれない」じゃなくて、「やれること」がどんどん集まってくるんです。それを活かすもころすも、すべて自分次第。私のような初心者がかかわっても、それ以上のことができるように、まわりがサポートしてくれます。その先の成果は自分次第というところが、ありがたいというか、魅力的だなと思っています。

路上のラップを楽しもう!

田島

最後のサブリーダーの田島実可子です。私は、宮下公園で、「はじめてのラップ」というワークショップを、渋谷のTSUTAYA前でいつも路上でラップやっている皆さんと一緒にやります。

「サイファー」というのをご存じでしょうか。ドラムとギターで音楽鳴らしている人の前で、そのとき思い浮かんだ言葉をばーっと吐き出す即興のセッションです。ラップをしたことがない人に、ラップでのコミュニケーションの楽しさを味わっていただきたいというのが狙いです。

ラップというと、腰パンで柄悪い印象がありますが、音楽的に分解してみると、リズムと言葉の組み合わせなんです。ピアノができなくても、ギターができなくても、手でリズムをとりながらできる。あとは、心理的ハードルだけです。

いきなり速いリズムでやるのはハードルが高いので、ゆっくりしたリズムにのって、言葉のボールを放ってもらおう。おばあちゃんも楽しめるように椅子も用意して……と、きわめて平和的にラップを楽しめるような企画を考えております。

私がなぜチーム・ズンチャカ!に入ったかというと、たまたまフェイスブックのタイムラインにズンチャカ!が流れてきたとき、市民が主体になれるっていいなと思ったのがきっかけです。

「私、消費する側じゃなくなるんだ」と思わず「いいね!」を押し、「スタッフ募集」に応募していました。

音楽には思い入れがあります。これまでの人生ふり返ってみると、受験や失恋、就活の失敗が続いたときとか、転職したときとか、そのときそのときで聞いているジャンルはまるで違うんですけど、いつも背中を押してくれたのは、音楽だったという記憶があります。だから心から感謝していて、たんに消費するものではなく、もっとフラットに、音楽と向き合って生きていきたいとつねづね感じていました。そこで、この機会に、私がすごくかっこいいと思っている渋谷サイファーというユニットとの企画を立ち上げたのです。

ラップ担当の3人とドラム、ギターがそろって、渋谷サイファー。5人は最初からいっしょにやっていたわけではありません。たまたま、ドラムを路上で叩いていたら、ラッパーの人がそのリズムでラップをはじめた、気づいたらそこにひとつのパフォーマンスができあがって、非常にいい時間があって、おもしろいから続けていこう、ということになった。活動はまだ1年たらずですが、続けるうちにファンがつき、レーベルがつき、マネジャーまでついて活動しているアーティストなんです。

私は、オフィスが渋谷にあります。ある日、仕事のあとまちを歩いていたら、遠くのほうでやたらかっこよく叫んでいる人がいました。なんだろうと思ったらそれが渋谷サイファーのラッパー、エースさんだったんです。TSUTAYA前はすごい人だかり。よく見たらホームレスの方がそばで踊ってるんですよ。その光景にめちゃくちゃ感動して、すぐにツイッターで検索し、フォローして、パフォーマンスをやるという日には駆けつけました。

今回、渋谷ズンチャカ!で企画をやれるとなったとき、まっさきに浮かんだのが渋谷サイファーでした。エースさんにおそるおそるツイッターでメッセージを送ったら、すぐに「詳しく教えてください」との返信。そのあとLINEで1時間ぐらい話をして、会うことになって、ぶるぶる震えながら企画書を持って行ったら「ぜひ!」と受けてくれたんです。

めちゃくちゃひとりよがりになっているかもしれませんが、私にとってはすごく思い入れのある企画です。やっぱりラップってだれでも(心理的ハードルを越えさえすれば)できると思っているので、ぜひ、ふらっと立ち寄っていただけたらうれしいです。

、、その後8/9(日)、渋谷ズンチャカ!2015は無事開幕され、それはそれは大盛況でした!

現在、2016年の第2回目を一緒につくるボランティアスタッフを募集中だそうです。
よろしければ、ぜひ! → http://shibuya-zunchaka.com/staff/

講 師

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松原 大輔

チーム・ズンチャカ! リーダー

渋谷区生まれ渋谷区育ち。幼少よりジャズピアノを弾き始め、10歳のときに大道芸(ピエロ)を始める。20歳、成人式での新成人代表スピーチをきっかけに、チーム・ズンチャカ!初代リーダーに立候補。

team-zunchaka
チーム・ズンチャカ!

「渋谷ズンチャカ!」の企画から実現までを担う、一般公募で集まった学生・会社員・主婦などのボランティアスタッフ。メンバー募集はこちらから。