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パリ在住のフードジャーナリスト伊藤文さんのコラム

ラグジュアリーなパリのフード事情

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ラグジュアリーなパリのフード事情

昔からグルメの街として名高い、美食の都 パリ。
パリ在住の食のジャーナリストとして活動する伊藤文さんが、世界中の食通をうならせる
数々の美食の中から選りすぐりのものをピックアップして、毎回お伝えいたします。

パリ在住のフードジャーナリスト
伊藤文さんのコラム

コンフィズリー(砂糖菓子)の老舗「ボワシエ」の新店がパリ2区にオープン

2025年12月26日(金)

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「マロン・グラッセ」の生みの親と言われる、創業1827年の老舗コンフィズリー『ボワシエ』が、今秋、3店舗目をパリ2区にある『ギャラリー・ヴィヴィエンヌ』内にオープン。ヴィヴィエンヌは、パリに数あるギャラリー(パッサージュ/屋根付きの商店街)の中でも、美しさを誇る象徴的な存在。1826年に回廊した場所でもあり、『ボワシエ』のエスプリが溶け合う。



ルーブル美術館もそばのパリ2区に美しいパッサージュ『ギャラリー・ヴィヴィエンヌ』があります。その中に、創業1827年の老舗コンフィズリー『ボワシエ』が今秋にオフィシャルオープンを果たしました。

パッサージュは19世紀当初の鋳鉄技術の結晶である明るくオープンな屋内空間。百貨店が生まれる前の洗練された消費と社交の場所として楽しみの舞台であったことが、今も彷彿とされます。

オーナーは、今や世界的に展開する『サロン・ド・ショコラ』の創業者でもあるシルヴィ・ドゥースさんとフランソワ・ジャンテさんご夫婦。サロン・ド・ショコラは1995年に始めていますが、2人は、老舗『ボワシエ』に息を吹き込もうと2000年に経営を継承することに。昔ながらの製法を受け継ぎ、その在り方が今もパリジャンを魅了しています。



シルヴィ・ドゥースさんとフランソワ・ジャンテさんの、この3店舗に対する思いは、歴史的な場所に呼応するように『ボワシエ』の魂を込めること。

もともとベリセール・ボワシエという若者が、砂糖菓子職人になることを夢見て、生まれ故郷であるシャラント県からパリに上京し、さまざまな店で修行をしたのちに、自身の店『ボワシエ』をオープンしたのが始まりです。同時に独自のグラッサージュ(糖衣がけ)技術を生み出して、フランスで初めてと言われるマロン・グラッセのレシピを確立したのでした。

このマロン・グラッセをこの店の看板娘と据え、なんとマロン・グラッセだけを置くカーヴを店内に設置しているのがこの店の特徴でしょう。室温や湿度の変化を避けて、良い状態でサービスをしたいというのが2人の想いです。



カーヴにずらりと並ぶマロン・グラッセは圧巻です。しかもその種類はフランス一を誇るのではないか。フランス・アルデッシュ産、イタリア・ナポリ産のカンパニ、ピエモン産。さらにバニラ風味、ラム酒風味、ポワール・ウィリアム、コニャック、チョコレート掛けと味比べをできるのも醍醐味でしょう。

訪れたクリスマス時期には厳選マロンだけを選んで作る特別なマロン・グラッセがありました。甘さ控えめ。栗そのもののほくほくとした味わいを楽しめる、フレッシュな味わいで驚きました。来年がまた楽しみになる逸品です。



もう一つの傑作、『ボンボン・ブール』も誕生しました。果実の風味をたっぷり閉じ込めた球状のキャンディで、劇場やオペラの幕間に、社交のひとときを楽しみながら味わえる嗜好品として一斉を風靡したのでした。

モンモランシー産チェリーやグラース産バラの花びらのフレーバー、あるいはミントやジャスミン、さらには、当時のブルジョワ階級に愛されたパイナップルなどのエキゾチックフルーツの味わいを考案します。



職人ボワシエは、作家ヴィクトル・ユゴーとも親密な仲を築き、ユゴーはそのおいしさを記述していたことでも知られます。また、次世代には、新製品の開発だけでなく、パッケージや店舗装飾にも力をいれ、贈り物としての品格のある地位も築いたのでした。革と絹を駆使する最高級の職人たちや、著名なイラストレーターたちによる図案は現在も使用されており、ジャクリーヌ・デュシェによるミューズを描いたデザインは、店内のイラストとしても起用されています。

そんな歴史を伝えようと店内のメザニンを展示スペースに。当時の貴重なパッケージ群を陳列しているのも必見です。

そのほかにも、開発されたたくさんの砂糖菓子がたくさんあり、心を奪われてしまいます。



西武・そごうのバレンタインイベントで紹介される商品は、まずは、カクテルをテーマにした、クマの形をしたグミ「ミニ・ウルソン・カクテル」。ベニーニ風味とスピリッツ風味の2種で、愛らしさと共にフレーバーのカクテルが弾けるような楽しさです。また、イチゴとレモン風味の柔らかいキャンディー「タンドル・ボンボン」も。味わいもさることながら、贈り物にも喜ばれるボックスでボワシエらしさが光ります。シリアルをコーティングした小粒のチョコレートもやめられない美味しさ。いずれも魅力的で、目移りします。

パリの新店はお菓子の宝石箱のような店。長居をしてしまうことは間違いありません。



Photos/Jordan Sapally, Victor Bello, Aya ITO

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フードジャーナリスト

伊藤 文

Aya Ito

1998年から、在仏食ジャーナリスト・アナリストとして活動。
数々のメディアでの取材・執筆、食関係の本の出版、翻訳の経験、また食分野で活躍する様々なタレント(経営者、シェフ、生産者など)との深い交流を生かし、食を通して日仏をつなぐDOMAを創立(在仏)。
2017年には、パリ12区バスティーユ界隈にショールーム・アトリエ・物販店「atelier DOMA」をオープンする。
和庖丁の販売、メンテナンス、研ぎ教室を中心に、日本の食文化やものづくりの精神を伝える事業も展開する。

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